レヴォーグ発注するとき、頭の中には大好きだった2代目GT-B、3代目GT-B E-tuneⅡのイメージがありました。
結論言います。このイメージで実際に購入すると最初大きく落胆します。
しかし3000キロも過ごした後は絶対的信頼感をレヴォーグに持つようになります。
レヴォーグ、今までのスバル評価を国際的に一段上にできるいろいろな要素が実は詰まった車だということが3000キロ、一生懸命?走ってわかってきたような気がします。
レヴォーグ、実は「500miles a day」のSVXの正当進化版の後継車なのではないかと。
・動力性能
信号グランプリ?では・・・勝てません。
GT-BのATみたいに、1速でストール気味に発進、一瞬アクセル戻して2速に入れそれからキックダウンさせて6500rpm以上回してワープ!なんてことはできません。
雑誌のテストでは0-400で14秒台出していますし、ノーマルで筑波2000にて1分10秒台出ているので絶対的には速いのですが、それを感じさせてくれません。
ものすごいスタビリティでスピードメーターだけがガンガン上がっていく。
エンジン、ミッション、駆動系ものすごくスムーズでGT-Bのようにやんちゃなところは一切ありません。
しかし、高速道路でもお山でも格上の輸入車にも一切引けを取りません。
・サス(乗り心地)
「ワゴンにしては・・・」などという言い訳一切不要なボディ剛性でサスは非常によく動きます。
乗り心地もフロントアームのピローボールブッシュにより、鋭角の段差で大きなショックが入る以外は、非常に快適でむしろサルーン的な味わいです。
フル積載でぶっ飛ばす?時はダンピング不足を感じるでしょうが、実際に同乗する家族やワンちゃんのためには最上のセッティングだと思います。
これは3月ごろの自動車ライター試乗での固さへの評判の悪さから量産前に柔らかくなったのでは?という気もしますが4代目レガシィターボ初期モデルの脚の固さに辟易した私としては肯定的です。
・スタビリティ
実はレヴォーグで(次世代スバルで?)一番凄いのはこれだと思います。
土砂降りの高速だろうが降り始めの首都高だろうが、4輪が路面にしっかり接触して非常に細密な制御でスタビリティ方向に4輪を駆動していることを感じられます。
長年のAWD技術、トルク制御、ブレーキ制御、もしかしたらアイサイトの技術も一枚噛んでいるかもしれません。
ドイツ産高級車のなかにはこれをしのぐスタビリティのクルマもあるでしょうが、それは高性能タイヤを履き、その寿命の中の輝く一瞬?で保障されるものかもしれません。
レヴォーグでは標準装備のタイヤで、その寿命の長い期間においてこのスタビリティが保たれると思います。これは素晴らしい。
それによって柔らか目のサスと高出力が両立できているのではないかと。
・3000キロの感想
最初は「しまった・・・」と思いました。
信号グランプリ?では勝てない、走っていて刺激がない・・・
アイサイトver.3は素晴らしいけど、でもこれが有効な範囲では300馬力なんか必要ないし・・・とか。
ところが多少の迷いはあるにせよ、スバルはすべてが解かったうえで次の方向性を出したのではと思ってきました。
「刺激がない」ということはすべてがスムーズに連動して動いているということ。本当に疲れません。今では絶大な信頼感をレヴォーグに感じています。
スバルがこれから世界で勝負していくとき、レヴォーグ(国内専用車と言いながら)の方向性はスバルを一段上の世界に踏み込めるきっかけになったのではないか。
細かくドライバーのワガママが利く、世界でも稀なクルマとしてEJ20搭載、タフな6MTのWRX STIが出るわけで、レヴォーグやレガシィ、アウトバックはともかく安全に快適にファミリーの生活を支えるクルマとしてこの方向性はありだと思います。
300馬力、40.8kgmのAWD車がタイヤなど消耗品も含め、スバルの一般小型車とさほど変わらないメンテナンス費で維持できるなんて、すごいことだと思います。
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